塩麹とはなぢ

身の回りの小さきを愛す

あの嫌いのうた

泣ける。ただ好き。尾崎世界観の歌声が大好きだ。誰かの弱みにスッと入って、励ますでもなく一緒に弱くなってくれる。

弱みを誰かに励まされると、時として心が果ててしまう。だから何度も優しさを仇で返しそうになった。そんな事をしているからもっと自分が嫌いになる、悪循環。

イヤになる。自分が凹んでいるのがわかると、周りの人も気を遣うから気丈に振る舞う。でも、それに心を使う。そうなると、どこにも自分の居場所が無い気がして消えてしまいたくなる。愚かだ、全く。「人間」をやりすぎなのだ私は。

でも、壊れそうな時こそクリープハイプは寄り添ってくれる気がする。ヒトが悲しんでいると身体を密着させる犬のように、ピタッと、でも適度な距離感で居てくれる。不幸の大小なんて厭わない。

私はきっと幸せなのだと思う。幸せだから、少しの負にも目がいってしまう。

「あの嫌いのうた」みたいに、嫌いと言い切ってしまう歌がある事に安心する。未来を夢見て希望に走れと謳われるよりは、ポケットの中に愛を見出す程に繊細で小さい世界を歌ってくれる方が、何倍も何十倍も安心する。