塩麹とはなぢ

テレビと音楽をかくときめた

ロマンと風の街、ドブと暴風の街

その観光地はダサくて好きじゃない。客も街もダサい。

でも、頑張って南国に寄せている姿がちょっとかわいい。確実に日本なのに、南国ぶっている。ドブレベルに汚い大海を、ハワイの美しいビーチに見立てるその日本人すぎる精神がかわいい。日本庭園をなかなか行けない名所に見立てて想像力で誤魔化す感じ、平安時代から我々は変わっていないようだ。

怒りをぶつけるように、訪れる者に風は吹き荒れる。大して街も掴み所がないから、客は無理やり楽しんでいるようにすら見える。

ただ何故かこのドブと暴風の街を思い浮かべると、はっぴいえんどの『風をあつめて』が心に流れる。あんなに美しい世界でもなければ、休日の少しドキドキするような余裕がある場所でもない。発展途上なだけである。

でもドブだし荒々しい風が吹いているけれど、変わろうとしている所に寂しさと共に高揚感を感じる、少し。これがロマンなのかなあ。この街の未来がどうなるかワクワクもしているけれど、ずっとハワイ崩れでいても欲しい。

変わろうとしすぎる街に、変わらずに暴風に挑んで、変わらずに見立てて楽しんでいる客を面白がっていたい。それで私も風をあつめて、本当に集められたら暴風具合を減らしたいなあ。